志木ファミリ-クリニックでは内視鏡を使わないピロリ菌の検査と除菌治療を行っています。
ピロリ菌とは
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の粘膜に住む細菌です。胃は強酸環境のため細菌は生息できないだろうと長い間信じられていたため、発見されたのは1982年とかなり最近の菌です。
ピロリ菌は口から、食べ物、飲み物などを通して感染します。感染するかどうかは子供の頃の衛生環境による部分が大きく、年齢の高い方ほどピロリ菌に感染している可能性が高いです。お子さんがピロリ菌に感染していた場合、ご両親も感染している可能性は高いです。
ピロリ菌は胃炎、胃潰瘍、胃がんなどと深い関係があります。ピロリ菌は1週間薬を飲むだけで除菌可能であり、除菌による胃がんの予防や感染の防止が期待できます。しかし日本の保険診療では内視鏡検査(胃カメラ)をしないとピロリ菌の検査ができません。内視鏡検査はできる方はするメリットが大いにある検査ですが、苦痛を伴う検査ですので、これがハードルになってピロリ菌の除菌治療を気軽に受けられない一因となっています。
米国では一定の条件を満たせば(*)内視鏡検査なしでピロリ菌を調べて陽性なら治療することが推奨されています。胃カメラは嫌だけれとピロリ菌の有無を調べたい、いるなら除菌したいというのは誠に筋の通った希望であると思います。
(*)一定の条件とは嚥下障害、嚥下時痛、持続する嘔吐、吐血、貧血、体重減少などの諸症状がないことです。
内視鏡を使わないピロリ菌検査
志木ファミリークリニックでは内視鏡を使わないピロリ菌の検査および除菌治療が可能です。検査は尿素呼気試験(お薬の内服前後で呼気を収集します)あるいは血液検査の2つの方法からお好きな方法をお選び頂けます。
尿素呼気試験はご自身で横になったり座ったりしながら呼気を収集する手間がかかりますが、痛みもなく、検査の精度も高く、血液検査より安価ですので、まずはこちらをお勧め致します。しかし自分で正確に操作する必要がありますので自信のない方は血液検査の方がよいでしょう。
除菌治療
ピロリ菌は1週間お薬を内服することで除菌することが出来ます。最初の治療(1次除菌と言います)で除菌に成功する確立は75-90%です。失敗した場合は2次除菌と言って、一定の間隔を明けて再度別の薬を1週間内服します。ほとんどの場合、ここまでで除菌に成功しますが、まれには2次除菌にも失敗することがあります。この場合は3次除菌に進みますが、この段階の治療方法は探索中でもあるため専門的な医療機関への紹介を含めてご相談して参ります。
受診方法
費用は自費診療のページをご参照下さい。
がんと感染症の関係についてもっと知りたい方は
『がんは働きながら治す!』第2部4章(一次予防:がんになりにくい生き方をする)をご参照下さい。