
厚生労働省の調査では、65~69歳では1.5%の方が認知症です。以後5歳ごとにその数は倍増し、85歳では27%に達します。認知症はヒトゴトではありません。
MCIスクリーニング検査とは?
認知症の最大の原因はアルツハイマー病です。アルツハイマー病はアミロイドベータペプチドという老廃物が脳内に蓄積し、神経細胞を破壊することで発症すると考えられています。
MCI(軽度認知障害)はアルツハイマー病の前段階です。この段階ではまだ日常生活に支障はありません。この段階で適切な予防をしないと5年で半数以上の方が認知症に進行すると考えられています。適切な予防をすればアルツハイマー病の発症を遅らせたり予防できます。
MCIスクリーニング検査は少量の血液を使用して、アミロイドベータペプチドを排除する機能をもつ3つのタンパク質を測ることでMCIのリスクを判定します。 リスクはA( ほぼリスクなし )、B(リスク低め)、C(リスク中程度)、D(リスク高い)の4段階で判定されます。
MCI(軽度認知障害)簡単チェックリスト
以下の質問にあてはまる方はMCIスクリーニング検査をおすすめします。
□「あれ、何をしようと思ったんだっけ?」が、なかなか思い出せない。
□レジで小銭を出せず、 お札で済ませていまう。
□「え、約束していたっけ?」人と会う約束を忘れたことがある。
□スマホや家電製品の操作にまごつくことが増えた。
□一日や一週間のスケジュールが組めない、段取りが悪くなった。
□「つまらなくなった」長年の趣味への関心が薄れてきた。
□知っている場所に行こうとして、道を間違えたり、迷う。
□「薬を飲んだっけ?」とまた薬を飲んだり、飲み忘れたりすることがある。
出典:『認知症かな?と思ったらすぐ読む本』朝田隆監修、技術評論社